魚の骨が簡単に取れる骨抜きを、料理の際に使用している方も多いかと思います。しかし、「魚の骨が取れればいいや」と、なんとなく商品を選んでしまっていませんか?また、いま使っている骨抜きに、使いにくさを感じていませんか?
骨抜きには、ピンセットタイプとプライヤータイプがあり、ピンセットが初心者向け、プライヤーがプロや飲食業界に勤めているような、骨抜きに慣れている方におすすめの形です。素材はどちらもステンレスで作られていることが多いです。しかし、種類によって、形やサイズ感も異なり、使いやすさも変わってきます。
今回は、骨抜きの選び方やおすすめ商品9個、さらには効果的な骨抜きの使い方までご紹介いたします。
骨抜きの選び方
骨抜きには、ピンセットタイプとプライヤータイプの2種類があります。
ピンセット
ピンセットタイプには、ステンレス素材で作られており、形、ピン先の幅、噛み合わせ、バネの強さが商品によって変わることが特徴です。初心者でも使いやすいことが特徴です。
関東型と関西型
ピンセットタイプには、大きく分けて関東型と関西型があります。平らに置いて上から見たときに、形が大きく異なります。
関東型は、一般的なピンセットのような丸みを帯びた形をしています。関東では、昔はよくやわらかいアジやイワシが食べられており、身を深くまでほぐす必要がありませんでした。表面のみほぐせば良いため、平行で丸みのある形で十分骨が抜けたようです。
対して、関西型は平らに置いたときに、「く」の字の形をしています。関西では昔、タイやサバといった固い魚がよく食べられており、深くまで身をほぐさなければ、骨が取れないことがありました。そのため、少しでも簡単にほぐせるように、曲がった「く」の字の形になったようです。
現在も、やわらかい魚を調理するときは関東型、固い魚を調理するときは関西型で問題ありません。
ピン先の幅
ピンセットの骨抜きは、ピン先の幅によってつかみやすさが変わります。
ピン先の幅が広いと、しっかりと骨をつかむことができ、落とさずに、折らずに骨を取り除くことができます。幅がせますぎると、つかんだときに力がグッと一点集中してしまい、折れやすくなってしまいます。そのため、ピン先は広めのものを選ぶと、使いやすいでしょう。
噛み合わせを確認しよう
ピン先の噛み合わせも確認しておきましょう。噛み合わせが合っている骨抜きは、最小限の力で骨をつかむことができます。
骨を抜く際に、力を加えすぎると骨が折れてしまうことがあります。骨が折れるとさらに骨がこまかくなってしまうために、つかみにくくなります。
ピンセットをつかんで光の下で見たときに、隙間から光が漏れていなければ問題ありません。反対に、光が漏れていた場合は、力加減が難しい、骨が折れる場合があります。購入時に確認してみましょう。
バネの強さ
骨抜きは、バネの強さによって手の疲れやすさが変わってきます。良い骨抜きは、軽い力で握るだけでも使用できます。
バネの強さは、「芯抜き」という職人さんの技によって変わります。製造時に、バネの部分を何百回とハンマーで叩くと、耐久性が生まれます。叩くことで厚みが薄く、軽くなり、持ちやすくなります。持ちやすくなることで手に馴染みやすく、疲れにくくなるようです。
ただし、職人技が使われている骨抜きのみになるため、市販の低価格商品にはあまり関係ないことが多いです。
プライヤー
ペンチのようなプライヤータイプの骨抜きもあります。大量にさばくことができ、力加減も調整しやすいです。選ぶときは、幅とサイズ感を確認しておきましょう。初心者よりも、骨抜きに慣れている方や、飲食業界に勤めるプロの方におすすめです。
ペンチのような形
プライヤータイプの骨抜きは、工具の一種であるペンチのような形をしています。切断よりもつかむことに特化しているため、ペンチのようにつかんだ骨が切れる心配はありません。ペンチを使用したことのある方であれば、同じ感覚で使用できるでしょう。
ただし、プライヤータイプは接合して作られているため、洗いにくく感じることや、洗い残しがあることもあるようです。使い終わったあとは入念に洗う、もしくは分解できるタイプを購入すると、衛生的にも安心でしょう。
力加減が調整しやすい
プライヤータイプは、力加減が調整しやすいです。握る強さを変えればいいだけのため、バネのあるピンセットよりは、自分の力のみで調整が可能です。
骨抜きは、力加減によっては魚の骨が折れてしまうこともあります。しかし、プライヤータイプは自分の握る強さを変えるだけで力加減を変えられるため、とても簡単です。
幅広を選ぼう
ピン先の幅は、ピンセットタイプと同様に広いものがおすすめです。幅がせまいと力が一箇所に集中してしまい、骨が折れやすくなります。広い物の方が、力が分散され、骨もしっかりとつかむことができ、骨を落として見失うこともなく安心です。
適度なサイズ
プライヤータイプの骨抜きは、大きすぎず小さすぎず、適度なサイズのものがおすすめです。全長が12センチ程度のサイズが使いやすいでしょう。
握り心地が悪いと、気になってしまって骨抜きに集中できません。素早くさばくためにも、適度で手に収まる12センチくらいがおすすめです。
骨抜き人気おすすめ商品TOP9
骨抜きのおすすめ商品を9個ご紹介します。
北正 Kanetsune 最上東型ステンレス骨抜き 120mm KB-02
北正の骨抜きは、ステンレス製でピンセットタイプとなっています。重量は38g、全長は12センチの持ちやすいサイズ感の商品です。やや丸みを帯びた形の関東型で、やわらかい魚に向いています。
プロの方向けに作られている骨抜きのため、力加減の調節がしやすくなっています。先端部分がぴったりと、隙間なく合うように作られているため、骨も逃げずにしっかりとつかむことができるでしょう。
【業務用】 ステンレス製 骨抜き 東型 120mm 【日本製】 C-5257
業務用の骨抜きで、ステンレスで作られたピンセットタイプとなっています。重量は約30g、長さは約12センチと丁度良いサイズ感になっています。丸みを帯びた、関東型でやわらかい魚に向いています。
オールステンレス製のため、耐久性に優れた商品となっています。素材自体が軽く、扱いやすくもあります。きちんと衛生面に気をつけて使用していれば、長く使っていただけます。シンプルなピンセットの形になっているため、初心者や骨抜きに慣れていない方でも、簡単に扱えるでしょう。
調理器 キッチンツール ステンレス製 魚の骨抜き 魚骨取り除く魚ボーンピンセット
こちらの骨抜きは、ステンレス製で、ピンセットタイプです。重量は約23gととても軽く、サイズ感も約12センチと持ちやすいです。すこし丸みを帯びた、関東型の商品です。
こちらの骨抜きは握る箇所が平たく、弱い力でスッと骨を抜けるようになっています。先端部分もしっかりと幅のある形になっているため、途中で骨が折れることもありません。野菜の皮むきにも使用していただけます。
また、衛生的に使用できるように形にもこだわられています。まな板や平面に置いたときに、刃先がつかないような加工がされています。なま物の処理は衛生面で気をつかうため、このような作りはとてもありがたいですよね。
エムテートリマツ 仙武堂(SENBUDO) すべり止付骨抜 西型 3028301
エムテートリマツの骨抜きは、ステンレス製のピンセットタイプです。重量は約40g、全長は約12センチと、持ちやすいサイズ感でしょう。関西型で、先端がやや「く」の字に曲がっていることが特徴です。
ピンセットの先端に向かうにつれて、幅が広くなっている商品です。広い面積があることで、骨がつかみやすいだけでなく、途中で折れにくくなっています。そのため、最後までスムーズに骨抜きを行うことができるでしょう。
また、関西型のため、固い魚でもほぐしやすく、楽に骨を取り除くことができます。もちろんやわらかい魚でも使用できるため、骨抜きを初めて購入する方にもおすすめです。
OUYOU 骨抜き 魚の骨抜き 魚骨取り除く 魚ボーンピンセット キッチンツール 調理器 ステンレス製
OUYOUの骨抜きは、ステンレス製でピンセットタイプです。サイズも12センチと、女性や手の小さい方でも持ちやすくなっています。
関東型のピンセットタイプで、やわらかい魚に向いています。握る箇所が平たいために、弱い力で楽に骨を取り除くことができます。また、魚だけでなく野菜の皮むきに使用できるという点も、人気の理由のようでした。一台持っておくだけで、幅広く使用できそうな商品です。
【業務用】 ステンレス 骨抜き達人 2 <BHN2101>
業務用で販売されている、ステンレス製のプライヤータイプです。重量は約40gで、全長が12センチと、プライヤーの中でも丁度良いサイズ感の商品です。錆びにくい、樹脂バネを使用していることも特徴です。
小骨だけでなく、腰骨なども楽に取り除くことができる商品です。プライヤータイプは力加減が調整しやすい形のため、長時間骨抜きを行なっても、疲れにくくなっています。骨抜きに慣れないうちは時間がかかることも多いため、力加減のしやすさは重要です。
口コミでは「ピンセットタイプよりも扱いやすい」という声が多くありました。使いやすさを実感する方が多く、値段にも満足だとおっしゃっています。
パール金属 銀の爪 ステンレス 魚 骨抜き 便利小物 日本製 C-3743
パール金属の、ステンレス製のプライヤータイプに近い、パン屋さんに置いてあるトングのような形をしています。重量は約40g、全長は約10.5センチとなっていて、持ちやすいサイズ感です。
プライヤーのような形をしているため、基本的には握ると先端が閉じられて、骨をつかむことができるようになっています。握る力を強く加えなくても良いため、握力の弱い女性や高齢者の方でも使いやすいでしょう。
口コミでも「魚の骨抜きがかなり楽になった」と、簡単に使えることが評価されています。また、骨抜き以外にも、野菜の皮むきやイチゴのヘタ取りなどにも使用できます。一台持っていると、幅広い用途で使用できるでしょう。
貝印 Kai House Select 骨抜き DH-7133
貝印の骨抜きは、ステンレス製のピンセットタイプです。約24gという軽さで持ちやすく、全長は約10.5センチの、扱いやすいサイズ感です。
先端部分が「く」の字になっている関西型のピンセットで、固い魚に向いています。グッと力を込めても骨が折れにくく、魚の奥までほぐして骨を取ることができるでしょう。また、ピンセット自体がやや斜めの作りになっており、この斜め部分で小骨がつかみやすくなっています。
口コミでは、「噛み合わせが良い」と評判でした。噛み合わせは、骨の折れやすさに関わります。噛み合わせが悪く、光の下で先端を合わせたときに光が漏れていると、つかんだ骨が折れてしまうことがあります。こちらの商品は噛み合わせが良いため、骨も折れにくくなっています。
パール金属 make a good ステンレス製 骨抜き 【日本製】 C-4856
パール金属の骨抜きは、ステンレス製のピンセットタイプです。約30gと軽く、全長も約10センチの持ちやすいサイズ感です。
関東型の丸みのある形のため、やわらかい魚に向いています。ピンセットの形で扱いやすいため、初心者の方でも使いやすく、すぐに慣れるでしょう。幅も約2センチはあるため、骨もしっかりとつかめて折れにくいです。
口コミでは、「小さな骨でもつかみやすい」「骨を逃さずにつかめる」という声が多くあり、使い勝手には問題ないようです。押さえたときの当たりもよく、気にせずにたくさん使用できるようです。一家に一台あれば、便利でしょう。
骨抜きの効果的な使い方
骨抜きを使用する際は、上向きに引っ張りながら使用すると骨が取れやすくなります。また、ボウルに水を入れておくと、抜いた骨をすぐに取ることができます。
上向きに引っ張ると抜けやすいかも
骨抜きで魚の骨を抜く際は、やや斜め上に向かって骨を引っ張ってみてください。真っ直ぐ抜こうとするよりも、骨がスムーズに抜ける場合があります。
骨は力ずくで抜こうとすると、身まで一緒にはがれてしまいます。骨のみ抜こうとすると、弱い力で行うのがおすすめですが、抜けにくくなってしまいます。弱い力でも、斜め上に向かって抜くと、骨だけに力が加わって抜けやすくなります。
ボウルに水を入れておくと安心?
抜いた骨をスムーズに骨抜きから落とすには、水を張ったボウルを用意しておくのがおすすめです。抜いた骨を、水につけるとそのままスルッと骨だけが落ちてくれます。
抜いた骨は、骨抜きにくっついてそのまま残ってしまいます。骨を取らなければ身についたままですが、なま物のため手で触るには抵抗がありますよね。そんなときに、水にサッと骨抜きをつけて骨だけ落とせば、手でさわらずに、衛生的に骨を落とすことができます。
骨を抜き始める前に、隣に水を入れたボウルもあらかじめ準備しておきましょう。
まとめ
魚の骨を簡単に取り除くことができる骨抜きですが、何気なく選んでいる方が多いかと思います。骨抜きには、ピンセットタイプとプライヤータイプがあり、ピンセットは初心者向き、プライヤーは骨抜きに慣れている方や、プロ、飲食業界の方向きになります。
骨抜きは、やや斜め上に向かって引っ張ると、骨が弱い力で取れやすくなります。また、水の入ったボウルを準備しておくことで、手でさわらずに取り除いた骨を骨抜きから落とすことができます。
今回ご紹介した9個の商品は、どれも使いやすいものばかりです。自分の目的や慣れに合わせて、最適な商品を選んでくださいね。