料理やデザートなどを作るのに欠かせないボウルですが、耐熱性のボウルがあると、和える、混ぜる、こねるなどの作業のほか、電子レンジで加熱したり、熱湯を入れる調理などにも使え、料理の幅が広がりとても便利になります。
今回は、そんな便利な耐熱ボウルの選び方や人気の耐熱ボウルをご紹介します。はじめて聞いたという人、これから使ってみたいという人、新生活を始めるという人にも参考にしていただければ幸いです。
耐熱ボウルの選び方
耐熱ボウルを選ぶ際は、素材を選ぶだけでなく、ほかにも知っておきたいポイントがいくつかあります。ここでは耐熱ボウルの選び方を詳しくご紹介します。購入してから後悔しないようにぜひ参考にしてみてくださいね。
素材
まずは、素材を選ぶことが重要です。ボウルと言うと、一般的にプラスチックやステンレスなどを思い浮かべますが、耐熱ボウルとなると、異なる素材も使われています。耐熱ボウルの素材の違いで、使い心地がだいぶ変わってきます。
購入してから後悔しないようにしっかりポイントを押さえておきましょう。素材によって、メリット、デメリットがあるので、どのような使い方をするのかを確認し、最適な素材を選んでくださいね。
透明感に優れた耐熱ガラス製
耐熱のガラスが素材で使われているボウルは、透明感があり、しっかりとした厚さ、重さがあります。重さがあることで、ボウルでパン生地をこねたり、しっかり生クリームを泡立てる時には、自重によって、作業がしやすくなります。
軽い素材だとしっかり支えないとこぼれてしまうので、逆に疲れてしまいます。ガラスなので、においや色が移りにくく、酸などにも強いので、酢を使うマリネや、カレーやケチャップなど色の強い料理の保存などにも向いています。
耐熱性ガラスは熱には強いですが、耐久性があるわけではないので、誤って落とすと割れてしまう可能性があります。また、和え物や簡単な下ごしらえにしか使わない場合には、重さはマイナスになりますので、プラスチック製の方が使いやすいかもしれません。
軽くて丈夫プラスチック製
プラスチック製はガラス製に比べて軽いのが最大の特徴です。耐熱ボウルを手軽に使いたい人にはプラスチック製がおすすめです。使いたい時にさっと出して使うことができます。
色もクリアなものからさまざまなカラーのものもあり、好みの色で選べるのはプラスチック製のメリットでもあります。色で用途別に分ければ、わかりやすいですね。
収納は重ねておくほか、フックを掛ける穴があるものなら、掛けて収納することも可能です。軽く、落としても割れにくいプラスチックならではの収納方法ですね。小さなお子さんがお手伝いで使う場合にも落としてしまっても割れることが少なく、安心です。
プラスチック製のものは、オーブンでは使えませんが、冷凍可能な物が多いので、料理の保存にも使うことができ便利です。食材の色移り、ニオイ移りがガラス製に比べて気になるところですが、手軽に買うことができるものが多いので、定期的に交換する人におすすめです。
新素材ポリカーボネート製
ポリカーボネートはプラスチック素材の一種ですが、その中でも最高の耐衝撃性があり、調理器具にも使われ始め、注目されている素材です。熱や酸に強い性質は、耐熱ボウルにぴったりの素材です。
酸に強いガラスと、耐久性の高いプラスチックの良いところが集まっているので注目の素材です。
サイズで選ぶ
ボウルを選ぶのに素材選びが決まったら、サイズを選びましょう。サイズは環境や、調理の方法によっても最適なサイズが変わります。無駄に大きければ収納する際に場所を取り、扱いずらく、逆に小さい場合も、調理がおこないにくくなりますので、使用する場合を想定して選ぶようにしましょう。
ここからは、具体的なサイズとそのサイズに合うシチュエーションをご紹介します。
20㎝から25㎝
このサイズがあると、サラダを混ぜたり、卵なら3個分をしっかり泡立てることもできるサイズです。お菓子作りでしっかり混ぜる用途で使いたい場合にも重宝するサイズです。
食卓にそのまま出したい場合でもサラダを盛りつけるのにちょうどいいサイズです。
15㎝
ちょっとした和え物や卵焼きを作る時に卵を混ぜる場合にも便利なサイズです。
10㎝
ドレッシングやソースを作る場合や電子レンジでバターを溶かす場合にも使えるのが10cmのミニサイズです。ドレッシングやソースは、作ったらそのまま食卓に出しても邪魔にならず、最適です。
冷凍に対応しているボウルなら、残ったご飯やおかず、食材を詰めて、冷凍保存に使うこともできます。ひとり暮らしにもあると便利ですね。
サイズ違いで購入する場合、同じメーカーの同じシリーズにすることで、収納時に、コンパクトにまとめられるので場所をとりません。
形状で選ぶ
ボウルは丸い形状のほか、四角や楕円などもあります。丸型は泡立てる時には混ぜやすく、お菓子作りや手の込んだ料理を作る時には必要不可欠です。四角や楕円などは、見た目におしゃれなので、サラダや料理、ドレッシングやソースなどを食卓に出す際に使用するとおしゃれな食卓になります。
耐熱ボウルを調理器具としてのみ使うなら丸形、テーブルウェアとして使う、泡立てなどでは使わないという人には四角などの形状の物でも問題ありません。
深さで選ぶ
同じ容量の耐熱ボウルでも、幅や深さの異なるものがあります。深さがあれば幅は狭くなり、逆に幅が広ければ深さは浅くなります。深さのあるボウルは、泡立てで使用すると、浅いボウルに比べて飛び散らずに、上手に泡立てることができます。
浅いボウルは、サラダなどを混ぜたり、電子レンジで野菜を加熱する際に、重なりが少なく広げられるので、ムラなく加熱することができます。また、こねる作業も幅が広い方がやりやすいです。食卓に出す場合は、浅いボウルは場所を取りますが、皆で取り分けるおかずの場合には取り分けやすくなります。
深さは作業の種類や、盛りつける料理の種類で選ぶといいですね。
大きいサイズのボウルの場合、横に広い場合も、高さのある場合にも言えることですが、電子レンジに入らない場合もあります。電子レンジ調理を想定して購入したのに、いざ使おうとしたときに入らなかったということになると、使用法が限定され、耐熱の良さを発揮させられませんよね。
食洗機に対応している耐熱ボウルにも同じことが言えます。見た目のデザインも大事ですが、電子レンジや食洗機で使いたいと思っている場合には、サイズをしっかり確認してから購入してくださいね。
他の機能で選ぶ
耐熱ボウルの用途以外でも便利な機能の付いている商品があるのでご紹介します。使わない人には関係ない機能ですが、あることで、便利に使える人もいます。
メモリ付き
ボウルの内側にメモリが付いているものがあります。耐熱ガラス製でもプラスチックでも付いている商品はあります。分量を量りながら作る料理が、ボウルひとつで出来るので必要な道具が少なくて済み、後片付けも簡単にすみます。
テーブルウェアとしても使いたい人注ぎ口付きにはあると調理器具感が強くなるのでない方が使い勝手がいいですね。
注ぎ口付き
ケーキの生地や卵焼きの液を混ぜて、焼く時に注ぎ口があると、フライパンにこぼさずに流し込むことができます。ドレッシングやソースもかけやすくなり、お玉やスプーンなどのすくう調理器具が必要なく、後片付けが楽になります。
注ぐ作業では使わない人には、注ぎ口のないタイプのボウルもあります。
フック用穴付き
プラスチック製の耐熱ボウルにフック用の穴が開いている場合があります。キッチンのフックに掛けることで、収納することができます。置いて収納する場合には必要ありませんが、収納場所に困る一人暮らしの人、たくさんの調理器具がある家庭には、小さなことですが、助かる機能です。
特殊な形で他のボウルと重ねて収納できない場合にも便利です。
耐熱温度と耐熱温度差
耐熱ボウルを購入する際に、よく記載されている「耐熱温度」ですが、この意味は耐熱ボウルが耐えられる温度のことです。「耐熱温度-20℃~120℃」と記載されている商品ならー20℃から120℃の温度に耐えられるという意味になります。
一方で、「耐熱温度差120℃」と記載されている商品もあります。耐熱温度差は120℃の熱に耐えるという意味ではなく熱々に熱した後、急速に冷やしてその温度差が120℃以内なら破損しないという意味になります。
オーブン対応の耐熱オーブンであれば耐熱温度差が120℃の場合、120℃までの温度で使用できるという意味ではないので、オーブンでの使用も可能です。オーブン使用可の耐熱ボウルの場合300℃~350℃まで使用できます。
オーブンは徐々に温度が上がるので、常温の耐熱ボウルであれば問題ありません。ただ、加熱した後、濡れ布巾を使って持ったり、濡れ布巾の上に置く、水などで冷却はしないようにしましょう。
急激に冷やされ、耐熱温度差を超えるほど急速に冷却された場合、破損する可能性があるからです。
耐熱ボウルおすすめ人気商品TOP10
耐熱ボウルは、調理道具を売っているホームセンターなどに売っていますが、実店舗ではあまり種類がないことも多いので、サイズ、素材、形状などをこだわって選びたい人には豊富な種類から選ぶことができる通信販売がおすすめです。
ここでは今人気の耐熱ボウルをランキングでご紹介します。
ENTEC 片口ボール 大 ピンク MS-106
こちらはエンテックのプラスチック製の耐熱ボウルです。フックをかける穴が開いているので、収納する際に便利です。また、内側に分量が表記されているので、料理をするときにも使いやすい工夫が施されています。
電子レンジや食洗機でも使うことができるので、レシピの幅が広がり、料理の時短にも繋がります。ピンクで可愛い色で、一人暮らしの女性や新米主婦にも使いやすく、手に取りやすいボウルです。
ひとつあると、調理の他に野菜を洗ったり、下味を漬け置くこともでき、重宝します。
●素材:ポリプロピレン
iwaki ベーシックシリーズ ニューボウル 3.3L KBC337
耐熱ガラス製のこちらのボウルはiwakiの商品で、3.3Lと大きめ容量で、家族の多い家庭にも適しています。おしゃれな角型デザインは、下ごしらえや調理にはもちろん、そのまま食卓に出して食器としても使うことができるので調理器具と食器兼用でも使え、収納場所に困っている人にも嬉しいボウルです。
塩分や酸に強い素材なので、変色したり、におい移りも心配無用です。ニオイや色の濃いカレーでも、酸の強いマリネでも幅広い料理に使えます。
●素材:耐熱ガラス
パール金属 クッキング 耐熱 計量 メジャー ボウル CL 電子レンジ対応 ストリームライン 日本製 C-1446
パール金属から発売されているこちらのボウルは取っ手と注ぎ口が付いているボウルで、少量の調理に向いているサイズです。
ひとり暮らしの場所をあまりとりたくない人には最適です。上から量ることができるメモリも付いているので、ソースの材料をまぜて、電子レンジで加熱して温かいソースを簡単に作ると言った方法もできます。
注ぎ口から注げばこぼれにくく、皿やテーブルを汚しにくいので便利です。クリアなので中の残量も容易に確認できます。
●素材:メタクリル樹脂
エムテートリマツ ポリカーボネート クックボール 21cm 0824321
丸形のボウルに注ぎ口が付いているこちらのボウルはポリカーボネート製のボウルで、透明感があるので、調理で材料を混ぜる際、中の様子がよく見えるので、しっかり混ざったかを見るだけで確認することができます。
電子レンジも使用できるので、野菜をゆでたり、パンの発酵などさまざまな下ごしらえが簡単にできます。また、サラダを盛りつけて食卓に出しても野菜の彩りを活かした盛り付けができるので活躍しそうです。
●素材:ポリカーボネート
レンジボウル 3pcs (17・19・21cm) SJ1229
こちらは外径が17㎝、19㎝、21㎝のボウルのセットです。耐熱温度が200度、耐冷温度ー20℃なので、電子レンジでの加熱にも使うことができます。
軽いので、はかりに乗せて、材料の重さを量ったり、サイズがそれぞれ異なるのを利用し、重ねてチョコレートやバターなどの湯煎に使うこともできます。
大きいサイズにサラダを盛りつけ、小さいサイズでドレッシングを作って食卓に出す方法も使えます。収納の際は、重ねてコンパクトにしまうことができます。
●素材:ポリメチルペンテン
HARIO (ハリオ) 片口ボウル 耐熱ガラス 3個セット KB-1318
耐熱ガラス製のこちらのボウルはHARIOの商品で、3つの異なるサイズのセットになります。丸型で注ぎ口が付いているので、ソースやドレッシングを作ってそのまま注ぐときにもこぼしにくく、すすぎやすい形状です。
持ちやすい形状なので、材料を混ぜる時にもしっかり押さえて混ぜることができます。耐熱性なので、そのまま電子レンジに入れて加熱したり、熱湯を入れる調理もできます。収納時は重ねて収納することができるので、場所を取らずコンパクトに収納できます。
●素材:耐熱ガラス
ENTEC クックボール 21cm PB-421
こちらのボウルは、ポリカーボネート製の丸型の耐熱ボウルです。耐熱温度140℃なので、熱湯を入れる調理や電子レンジでも使うことができます。また、片付けの際、食洗機を使うこともできるので、簡単に片づけることができます。
プラスチック製なので、軽く、重さを量る際も、ボウルを乗せ、材料の重さを量るのにも 最適です。ケーキの材料を混ぜたり、ハンバーグの具材を混ぜる下ごしらえ、野菜を電子レンジでゆでるなどの利用も可能です。
●素材:ポリカーボネート
iwaki リップボウル 500ml KBT914
iwakiのこちらのボウルは耐熱ガラスを使ったボウルで、注ぎ口の付いている丸形です。表面が滑らかなので、汚れを落としやすく、衛生的です。
下ごしらえで使用するほか、美しいフォルムと透明感を利用してテーブルウェアとしても利用することができます。ホットケーキの生地や卵を注ぐ時にもおたまがなくても注ぎ口から流し込めばこぼれることもなく、洗い物が増えずに少ない道具で作ることができます。
●素材:耐熱ガラス
HARIO (ハリオ)耐熱ガラス製 ボウル 3個セット MXP-3704
こちらの耐熱ボウルはHARIOの耐熱ガラス製のボウル3個セットです。大きさの異なるボウル3個セットなので、用途に合わせて使い分けることができ、収納時は重ねてコンパクトに片づけることができます。
深さのあるボウルなので、泡立てる時にもこぼれにくく、調理がしやすいほか、冷蔵庫に保管する際も場所を取りません。見た目にもおしゃれなので、テーブルウェアとして、サラダやあえ物を盛りつけて食卓にだしても料理が映えます。
●素材:耐熱ガラス
iwaki ベーシックシリーズ ボウル 2.5L 外径25cm KBC325
丸形のシンプルな形状のこちらの耐熱ボウルは、耐熱ガラス製で、使いやすい形状です。持ちやすい形状で、しっかり持って材料を混ぜることができます。耐熱性なので、熱湯を入れる調理や、電子レンジで加熱し、茹でたり、調理することもできます。
ニオイや色移りの心配がないので、さまざまな料理やデザートを作ることができます。調理したものを別の皿に盛りつけずにそのまま食卓に出してもりょうりの色そのものを見て楽しむことができます。
●素材:耐熱ガラス
耐熱ボウル効果的な使い方
耐熱ボウルは、混ぜる、和える、こねるなどの作業だけでなく、電子レンジを使うことで、料理を仕上げまでおこなうこともできます。これなら暑い日、火を使わなくても料理を作ることができるので、簡単、便利ですよね。
ここでは簡単な耐熱ボウルを使ったレシピをいくつかご紹介します。
簡単里芋の煮物
簡単につくれる里芋の煮物の作り方をご紹介します。
材料
冷凍の里いも:1袋
水:浸るくらいの量
●醤油:大さじ1
●酒:大さじ1
●砂糖:小さじ2
●みりん:大さじ1
●和風だし:小さじ1
作り方
1 冷凍里芋を電子レンジ対応の耐熱ボウルに入れ
2 水を里いもがかぶるくらいに入れる
3 ●を全て入れる
4 ラップをし、レンジで5~8分ほど加熱して完成
(レンジの種類によって加熱時間を加減してください)
レンジで簡単生チョコ
レンジで簡単につくれる生チョコの作り方をご紹介します。
材料
板チョコ:1枚
牛乳:大さじ1
バター:10g
はちみつ:大さじ1
ココアパウダ-
下準備
バッドやタッパーにラップやクッキングシートを敷いておく
作り方
1 チョコレートを細かく刻む
2 刻んだチョコレート、牛乳、バターを耐熱ボウルに入れ、レンジで50秒~1分加熱
3 レンジから取り出し、混ぜる。泡立てないように滑らかになるまで混ぜる
4 はちみつを加え更に混ぜる
5 タッパーやバッドに流し込みトントンと軽く机に落とすようにして空気を抜く
6 粗熱が取れたら冷蔵庫に入れ固める
7 冷えたら包丁で食べやすい大きさにカットし、ココアパウダーをかけて完成
本格的レンジ蒸し鶏
レンジで簡単につくれる蒸し鶏の作り方をご紹介します。
材料
鶏胸肉:1枚
酒:小さじ1
しょうが汁:1かけ
もやし:1/2
ピーマン:1個
なす:1本
下準備
鶏むね肉にフォークで数か所穴をあけて、酒としょうが汁を回しかける
もやしは洗い、なすは輪切りにし、水にさらす。水を切ったら塩と油をかけなじませる
材料
1 耐熱ボウルに鶏むね肉、もやし、ピーマン、なすの順番に乗せ、塩コショウをする
2 ふんわりラップをし、600Wで5分、その後、余熱で15分以上放置する
3 鶏肉を取り出し、切り分ける
4 盛りつけ、ソースをかけ完成
ソースはマヨネーズとめんつゆを混ぜたものや梅肉と鶏から出た汁を混ぜて梅肉ソース等でもおいしいですよ。
耐熱ボウルを使ったレシピをご紹介しました。一般的なボウルではここまでの料理は作れませんが、耐熱ボウルを使用すると、料理、デザートも簡単に作ることができます。
他にも様々な料理やデザートが作れるので、便利に使って簡単レシピのレパートリーを増やしてくださいね。
まとめ
いかがでしたか?耐熱ボウルと一言で言ってもさまざまな種類があることがわかりました。
生活環境や用途など、人それぞれです。個々の生活に合った耐熱ボウルを選んで、調理の効率を上げることで、料理のレパートリーも増えそうですね。