調理に凝るようになれば食材に応じて包丁も揃えたくなりますが、固い食材を切るために欲しくなるのが中華包丁です。そこで今回は中華包丁の選び方をご紹介します。
商品には素材やサイズ、重さなど色んなものがありますが、どのような点に注意して選べば良いのかを取り上げています。またおすすめの商品もご紹介しますので、参考にしていただければと思います。
中華包丁の選び方
中華包丁でポイントになるのが重さです。その刃の重みで骨などの固い食材を切ることになります。けれども重すぎると使いにくいという面もあるので、どのようなバランスを取れば良いのかが課題になります。
また中華包丁も刃の素材にも色々あるので、メンテナンスのしやすさや耐久性などを考慮して選ぶことも必要になります。
どの程度の重さにするのかを決める
中華包丁はサイズもさることながら、重さの種類にも幅があります。250g程度の軽いものから、500gを超えるヘビー級まで選択肢は多くあります。そもそも中華包丁はその重さを利用して固い食材を切るものです。あまりに軽いと、切る時に力を加えなければいけません。
けれどもカボチャのような特に固い食材を切ることがあまりないのであれば、それほど重いものでなくても構いません。手軽に使えるステンレス製であれば、軽い中華包丁もあるので検討してみると良いでしょう。
ステンレスか炭素鋼か
次に選ぶのは、刃がステンレス製か炭素鋼かということです。ステンレスは錆びにくく、購入当初は切れ味もかなり良いものです。けれども一般的には研ぎ直しが難しいので、切れ味が鈍くなったら買い替えることになります。
ただし商品によっては、刃先にモリブデン加工を施すことにより研ぎ直しができるものもあります。商品説明をよく読んでみて、ステンレス製でも研げるのかどうかを確認しておきましょう。
一方で何度も研ぎ直して長く使えるのが炭素鋼などの鋼製です。これは砥石を使って研ぐことで、長く愛用することができます。その代わりに鋼は錆びやすいので手入れには注意が必要です。
木製ハンドルかオールステンレスか
中華包丁のデザインも、ハンドル部分が木製のものとハンドルまでステンレスのオールステンレスがあります。デザイン的にも美しく衛生的に使えるのがオールステンレスです。
これは刃からハンドルまで継ぎ目のない一体構造となるので、隙間に細菌が入り込むといった心配がありません。手入れが簡単なので手軽に使えるのも利点です。その代わりにハンドルが金属の場合、寒いところでの調理は中華包丁もかなり冷たいので注意が必要です。
一方で木製ハンドルの中華包丁の場合には、どうしても刃とハンドルの間に隙間が開くので細菌が入り込みやすくなります。そのために普段の手入れが非常に重要となります。ただし木の温もりが手に馴染むので、包丁そのものの使いやすさは抜群です。
刃の厚みにも注意を
中華包丁には刃の厚みが異なる商品もあります。一般的にプロが使用するものは刃が厚く重量もあるので、大抵の食材は叩き切ることができるようになっています。けれども一般家庭ではそのようなプロ仕様のものを使うケースはあまりありません。
魚の骨程度であれば切ることができる中厚刃と呼ばれるタイプを選ぶ人が多く見られます。固いカボチャを切るのにも適した万能型の中華包丁です。
そして女性でも扱える軽量タイプの商品に見られるものが、薄い刃の中華包丁です。肉や野菜でもそれほど硬くない食材を切るのに適しています。
食材によって刃の厚さを変える
最初のうちは1本の中華包丁であらゆる食材を切るのは難しいかもしれません。そこで手頃な価格の中華包丁で刃の厚さが違うものを揃えても良いかもしれません。刃の厚さ違いでは数種類ありますが、薄口と厚口の2種類あれば大抵の食材を切ることができます。
刃渡りの長さを選ぶ
刃渡りの長さと重量はほぼ比例するので、使いやすいものイコール刃渡りの短いものと考えて良いでしょう。女性が使うのであれば、20cmくらいのものが良いかもしれません。
ただしカボチャを丸ごと切るというような場合には長い刃渡りが必要です。使いやすさも大事ですが、普段どのような食材を扱っているのかに応じても適切なものを選びたいものです。
たまにカボチャのような大きな野菜を切る程度であれば、短い刃渡りの使いやすいものを選んでおくと手首にも負担はかかりません。家庭用で使うのであれば、使いやすさを重視してあまり長くないものにしておくと良いでしょう。
中華包丁人気おすすめ商品TOP10
中華包丁の中でも売れ筋の人気商品をご紹介します。プロの料理人から初心者まで、それぞれに使いやすいものが揃っています。品質も良いものばかりなので、ここから選ぶとお気に入りの商品が見つかるかもしれません。
また形状や重さによって使い勝手がどのように違うのかも、参考になるのではないでしょうか。ぜひチェックしていただきたいと思います。
IKEA(イケア) ANDLIG 中華包丁 ライトグレー ホワイト
IKEAから販売されている軽量タイプの中華包丁です。刃渡りは18cmと比較的コンパクトな大きさなので、女性でも扱える点が人気の理由です。
骨を叩き切ることには向いていませんが、固い野菜などを切るのに適しているので1本あると重宝します。刃は錆びにくいステンレスですが、ハンドルはプラスチックなので食洗機で洗うことはできません。
景水楼 中華庖丁 AKI0601
手頃な価格と重量感、切れ味の良さのバランスが取れた中華包丁です。初心者でも使いやすいことが高評価となっています。
ハンドルは握りやすく感触も良い自然木製なので、使用後はしっかりと乾燥させて清潔にさせておくと良いでしょう。錆びにも強いステンレスの刃なので切れ味も良く、中華包丁に慣れていない方にもおすすめの商品です。
貝印 関孫六 中華包丁 L AG-0500
重量480g、特殊炭素鋼による刃と本格的に料理をする職人に向けた中華包丁です。ハンドルは積層強化木を使用しているので耐久性が高く、手にやさしく馴染むデザインになっています。
切れ味が鈍ったら研ぎ直しができるので、長く使い続けることができると人気の商品です。重量を利用して骨やカボチャのような硬い食材も簡単に切断することができます。
片岡製作所 Brieto-M11pro モリブデン・バナジウム鋼 中華庖丁 ♯6 220×110mm 薄口 本焼 M1168
食材と刃の接触面積を軽減させた使いやすい中華包丁です。錆びにくいステンレス製の刃ですが、研ぐことができるので切れ味を持続させることができます。
重量は500gとかなりの重さなので、固い骨もその重みで簡単に切ることが可能です。刃とハンドルとは一体化されたオールステンレスなので洗いやすく、衛生的に使用できます。
貝印 kai 関孫六 中華 包丁 165mm 匠創 AB-5165
グリップ感抜群のハンドルデザインが特徴の、オールステンレス製中華包丁です。一般的な中華包丁よりも刃体を薄く仕上げているので、食材の抵抗を軽減して切れ味を向上させています。
刃はハイカーボンステンレスなので研ぎ直しが可能となり、通常のステンレス製よりも長く愛用することができます。美しい流線形のデザインが女性にも人気の商品です。
下村工業 正次 中華庖丁 195mm M-18
410gの重量で骨も簡単に砕ける重厚な中華包丁です。ヴェルダンで有名な下村工業製とあって、品質面での評価も高い商品となります。
購入して最初に刃先を研ぐ必要はありますが、錆びにくく丈夫なので、多少荒く使っても問題ないと高評価です。刃のマット加工は耐水ペーパーで研磨すれば取れるので、切れ味が良くなります。
貝印 関孫六 匠創 中華包丁 165mm AB-5155
単なるステンレスではなく、研ぎ直しができるハイカーボン素材による中華包丁です。そのために長く鋭い切れ味が持続することで人気があります。
ハンドル部分まで継ぎ目がないオールステンレスなので、衛生的に使える点も評価されています。名刀で有名な関孫六の技術が光る、切れ味の鋭さと細部まで使いやすさにもこだわった商品です。
下村工業 ヴェルダン 中華庖丁 175mm OVD-172
オールステンレスのデザイン性の高さが評価される、ヴェルダンの中華包丁です。重量も375gと重く、肉や魚をこれ一本でさばけるので便利な商品と言えます。
刃はステンレスモリブデン鋼とあって、耐久性も抜群です。仕上げも手研ぎなので鋭く、また美しいフォルムも使う人の満足度を満たしてくれます。持っているだけで調理が楽しくなるような人気商品です。
中華包丁 にんにく潰し付き 刃渡り17センチ 送料無料
ハンドルがプラスチック製なので比較的軽く、女性でも持ちやすい中華包丁です。ハンドルの裏にはにんにく潰しがついているので、誰でも簡単に潰すことができます。
他にもココナッツを割ったりと様々な用途で使える便利さが人気の理由です。刃はステンレスの特殊鋼なので錆びにくく、切れ味も抜群なので長く使用できます。コストパフォーマンスの高さが評価される商品です。
富士カトラリー 登龍門 中華庖丁 平柄 175mm FG-68
価格の割に刃が厚く、しっかりとしている点が人気の中華包丁です。重さは305gあるので、固い骨を砕くのにも力を入れることなく使えます。
ステンレス製なので錆びにくく、手入れが楽な点も高評価となっています。ハンドル部分はステンレスではなく、ローズ自然木なので握りやすく、寒い冬場でも冷たくないので扱いやすいと人気です。
中華包丁の効果的な使い方
中華包丁は重く大きいので、使い方には注意が必要です。また普段の手入れによって長く使えるか、あるいはすぐに切れ味が鈍るかが決まる商品もあります。
そこでこれから中華包丁を使おうという方にも参考になるように、効果的な使い方をご紹介します。どのように扱えば良いのか、さらにメンテナンスで注意することは何かを知っていただければと思います。
刃先は必ず自分に向けずに置くこと
中華包丁の置き方ですが、基本として刃は自分に向けずにまな板などの上に置くことが大事です。万が一滑り落ちた場合、大怪我につながるからです。また包丁を縦に、刃を横にしておくと手を動かした時に触れることがあるので危ないです。必ず中華包丁は横向きに、刃は向こう側に向けて置きましょう。
中華包丁の収納の方法
多くのキッチンはシンク下の収納扉の裏に、包丁を収納する包丁入れがついています。けれども中華包丁は大きいので、この包丁入れには入りません。そこで必要になるのが、中華包丁スタンドです。
単体で販売されているものは高額ですが、他の包丁も収納できるものが安く販売されています。しっかりと刃をガードして、怪我をしないように収納できるものを用意しておくと良いでしょう。
中華包丁のまな板について
中華包丁はかなり重量があるものもあるので、まな板にもかなりの力が加わります。骨を切るような厚刃の中華包丁を使う時には、厚みのある中華まな板を使うと良いでしょう。昔から中国では木の切り株のような丸いまな板が使われていますが、これは中華包丁の打撃にも耐えられるという理由からです。また削れたまな板を研いで平らにするためにも、厚いものが必要となります。
食材によって種類を変える
中華包丁を使い慣れた調理人は、1本であらゆる調理ができます。魚をさばいたり肉を処理したり、あるいは野菜の皮むきから飾り切りなどもこなしてしまいます。
けれどもまだ使い慣れていない初心者の場合には、まず最低限刃の厚みが違うものを用意して使い分けると良いかもしれません。野菜を切る時には薄い刃の薄口中華包丁で、肉や魚をさばく時には厚口と呼ばれる厚い刃の中華包丁で楽に切れます。
慣れてくればどちらか使いやすい方に統一すれば良いですし、その時に改めて長く使えるような高額な中華包丁を購入しても良いでしょう。厚刃で大根やニンジンのような野菜を切ると、切れる前に割れてしまうことがあります。そこで統一するのであれば薄い刃にしておくと良いかもしれません。
中華包丁のメンテナンスの方法
ステンレス製の中華包丁は特別なメンテナンスは必要ありません。ただしハンドルが木の場合には、洗った後にしっかりと乾燥させてカビが発生するのを防いでおくようにしましょう。ステンレスの刃は錆びにくいものですが、水気はしっかりと切っておくと良いでしょう。
鋼の刃は錆びに注意を
ステンレス刃は硬く研磨は難しいものですが、炭素鋼などは研ぎ直しができます。切れ味が鈍ってきたら自分でも砥石で研ぐことができます。
ただし鋼はステンレスとは違い、少しの湿気で錆びてしまいます。洗った後はきちんと水気を切り、風通しのよいところで乾燥させる必要があります。また、しばらく使わない場合には新聞紙に包むなど湿気対策も必要です。
中華包丁の研ぎ方
鋼の刃は研ぎ直すことで切れ味を復活させることができます。業者に任せるのも良いのですが、自分で研ぎ方を覚えれば、使いやすい包丁にすることができます。
包丁全般に言えることですが、刃先は角度をつけて鋭角に、刃元は鈍角にするのが基本です。これは中華包丁でも同じですが、刃先で野菜や魚などの身を、刃元で骨など固いものを切るためです。このように切る場所によって角度を変えることで、刃こぼれも起きにくくなります。
研ぎによって包丁は使い勝手が変わります。鋼の包丁の良さは、自分の好みに研げることですが、使いながらどのような刃にすると使いやすいのかを考えると良いでしょう。固いカボチャなどを切った後に、包丁が抜けなくなるのは刃付けに問題があるからです。
購入したばかりの中華包丁がこのように使いにくいものであっても、自分で研ぎを工夫することで使いやすいものになっていきます。
両刃の中華包丁は角度に注意を
両刃の中華包丁の場合、左右を均等に研ぐのではなく片面を鋭角に、反対面を鈍角にすることで野菜のスライス切りなども簡単にできるようになります。
例えば右利きの人ならば、包丁を持って左側の刃を鋭角にして、右側を鈍角にするわけです。片刃のようにするイメージですが、研ぐたびに角度を変えていくことで自分の使いやすい包丁に仕上げていくことができます。もちろん左利きの人であれば、逆に刃付けをすることで使いやすくなっていきます。
まとめ
中華包丁は他の包丁と比べると重量があるので、扱いにも注意が必要になります。その点も踏まえて、どのようなスペックの商品を選べば良いのかが分かるかと思います。
また刃の材質によってもメンテナンスのしやすさなどが違います。自分がどのような用途、あるいは頻度で使うのかに応じて、最適な1本を見つけていただければと思います。