住宅や店舗、工場などでの床掃除などに役立つのがデッキブラシです。簡単に汚れを落とせるのが特徴ですが、実は色んなタイプのものが販売されています。それぞれ特徴が違うので、用途に応じて選ぶことが必要になります。
そこで今回はデッキブラシの選び方と、おすすめの商品をご紹介します。またデッキブラシの使い方もきちんと知っておくと、より効果的に汚れを落とすことができるようになります。
デッキブラシの選び方
広い場所を手軽に掃除できるデッキブラシ。けれどもせっかく購入したデッキブラシなのに、なぜか汚れが落ちないと思う人は少なくないかと思います。
それは用途に応じた商品を選べていないことが原因です。そこでまず、デッキブラシにはどのような種類のものがあるのかをご紹介します。さらに場所によって選ぶべきものはどれか、例を挙げてみたいと思います。
毛の素材の違いと用途を知ろう
デッキブラシの毛には色んな種類がありますが、それぞれに適した使用場所や使い方があります。その違いを知っておけば、選ぶべき商品を決めることができます。
ナイロン
工業用ブラシとして多く採用されるブラシ素材ですが、最も耐摩耗性と弾力性、さらに回復性に優れているとされています。
アルカリ性に対しては強いのですが、強酸には弱い性質を持ちます。吸水性も高いので水回りの設備などでの使用が向いていると言えます。
ポリプロピレン(PP)
ブラシ素材の中では軽さが特徴となります。ナイロンよりも硬く、コシがあるのでしっかりと汚れを擦り落とすことができます。吸水性は低いのですぐに乾燥します。
アルカリ性にも酸性にも強く、一般的な溶剤では溶けにくい性質もあります。
塩化ビニール(PVC)
ナイロンよりも高い硬度とコシの強さがあります。アルカリと酸の影響はほとんど受けませんし、アルコールやガソリンにも溶けないのが特徴です。
ただし高温度には弱く、70度で縮まってしまいます。
ポリエステル(PET)
炭素結合が直鎖状でつながる構造となる素材です。ナイロンよりも剛性が強くコシがある反面、吸水性はほとんどありません。硬さゆえに折れやすい性質もあるために、ブラシに使われることはあまりありません。
耐アルカリ性と耐酸性は非常に高いものですが、苛性ソーダには弱い特性があります。
シダ
植物繊維の素材としてデッキブラシによく使われるものです。パルミラ椰子の葉柄からとった繊維となります。水をよく含むのが特徴となり、お湯や薬品にも強いことから銭湯や工場のような作業場所の清掃に向いています。
掃除場所によるデッキブラシの選び方
掃除をする場所によって、選ぶべきデッキブラシは変わります。その材質や使用する薬剤などに応じて、最適なものを選ぶ必要があります。
ベランダでの掃除に必要なデッキブラシ
マンションでデッキブラシを使う場面といえば、バルコニーではないでしょうか。風雨にさらされる上にゴミが溜まりやすい場所とあって、汚れがこびりつきやすい所です。
コンクリートがむき出しのバルコニーであれば、硬い素材のデッキブラシで良いでしょう。ある程度は力を入れても床が傷つくことが無いからです。
けれどもコンクリートの上にウレタンゴムや繊維強化プラスチックで防水加工をしているバルコニーの場合は、柔らかめの素材を使ったデッキブラシが必要です。ナイロンであれば他の素材を比べると柔らかいので、安心して使用できるでしょう。
玄関での掃除に使う場合
玄関の掃除では、様々な汚れに対応した素材のデッキブラシが必要になります。例えば玄関タイルの場合、泥による汚れや排気ガスが原因の汚れが付着してこびりついてしまいます。
このような汚れは水だけでは落ちにくいので、洗剤を使うことになります。アルカリ性の洗剤で落ちるようになるので、耐アルカリ性の高い素材を選ぶ必要があります。
表面がデコボコしている玄関タイルの場合にも、吸水性が高く柔らかいナイロン素材が向いています。
庭で使う場合
庭の掃除でデッキブラシを使う場合、石畳みやタイルなどに合うものを選ぶことになります。この場合、苔を擦り落とせるようにキメの細かい硬い素材のブラシを選ぶと良いでしょう。洗剤を使えない場所も多いので、溶剤に対する耐性に関しては気にする必要はありません。
駐車場の掃除の場合は細かな砂埃などがこびりついています。そのためにできる限り硬いブラシを選ぶことになります。
柄とヘッドの大きさの選びかた
デッキブラシは柄の長さも色々とあります。使う人の身長によっても選ぶべき長さは異なりますが、使い方や場所によっても違います。
例えば庭のように広い場所であれば、長い方が腰に負担をかけずに力を入れることができます。逆に風呂場のような狭い空間では、短い方が便利です。
柄は樹脂製のものや竹製のものなどがあります。あるいは金属製もありますが、耐久性や握りやすさで選ぶことになります。
またヘッドの大きさも様々ですが、細かな部分の汚れを取るのであれば、小さめの方がしっかりと汚れを取ることができます。逆に広い浴槽などを掃除するのであれば、ヘッドの大きなものを選ぶとよいでしょう。
デッキブラシ人気おすすめ商品TOP10
デッキブラシは長さや重さ、毛の種類などの組み合わせで色んな種類があります。用途によっては適するものが決まってくるので、最適なものを選びたいものです。
実際の使用感などを口コミで参考にできるので、ランキング形式でおすすめ商品をご紹介します。効率良く汚れを落とせるように、使う場所に適したデッキブラシを選んでいただければと思います。
YATSUYA 地球シダデッキブラシ
材質は洗浄力の高いシダとなるデッキブラシです。柄の部分は木製となっています。シダは吸水性が高いので、水を多く使うような場所での使用に最適です。
水垢がこびりついたベランダや玄関先の石の苔を落とすための掃除などでも、汚れを綺麗に落とすことができます。擦っても床面などに傷を付けにくいことも特徴となります。
YATSUYA 地球シダデッキブラシの口コミ評判
最近は、ブラシ部分がプラスチックのものも多いですが、やっぱり昔ながらのブラシが使い勝手もいいです。
適度に重さもあり柄も頑丈です。ブラシは固いかな?と思ったのですが、床面を傷つけずにゴシゴシ洗えました。
デッキブラシ 竹柄 ナイロン
柄が耐久性の高い竹となるデッキブラシです。ブラシ部分はナイロンなので、一般的によく使われるタイプと言えます。玄関やベランダなどオールマイティに使える利便性の高さが特徴です。
植物性素材とは異なり、広い場所を掃除するような用途に向いています。こびりついた汚れを擦り落とすというよりも、普段の掃除に使用すると良いでしょう。
デッキブラシ 竹柄 ナイロンの口コミ評判
竹の柄の部分も握りやすく、樹脂より見た目も良いです。店舗前の側溝に溜まった泥を洗い流すのに使っています。
安い木枝のデッキブラシは雨風にさらされるとすぐに折れてしまいますが、竹柄のデッキブラシは耐久性が高いので重宝します。
YATSUYA 化繊デッキブラシ 8寸 42525
柄は握りやすく耐久性の高い竹、ブラシ部分は塩ビとなるデッキブラシです。柄の長さは1430mmと十分な長さがあります。またブラシの幅も240mmと広めになっているので、広いベランダなどの掃除に向いています。
しっかりとした作りとなっているために、力を入れてもへたれにくい商品と言えます。塩ビはナイロンよりも硬いので、耐久性の高さも特徴と言えます。
YATSUYA 化繊デッキブラシ 8寸 42525の口コミ評判
柄の長さは1430mmもあり十分な長さです。ブラシの幅も 8寸(240mm)ありますので、ある程度広い面積をカバーするのにはこれくらい必要でした。
主にマンションのベランダを掃除するのに使用しています。丈夫で、長さもちょうどいいので重宝してます。
[REDECKER/レデッカー]ミニデッキブラシ(Lサイズ)
ドイツのRedecker社によるハンドメイドタイプのミニデッキブラシです。全長が90cmほどとコンパクトなサイズとなり、ドイツでは子供のお手伝い用に販売されているものです。
けれども大人が使っても十分に実用性がありますし、小さなサイズなので置き場所に困ることもありません。ブラシの毛は植物繊維毛(プラントファイバー)となっています。
[REDECKER/レデッカー]ミニデッキブラシ(Lサイズ)の口コミ評判
シンプルですが、硬めのブラシで使いやすいです。汚くなってしまい、邪魔になってしまう掃除用品だからこそ、シンプルで可愛いデザインであるのは大事です。
見た目も可愛らしく、ブラシも固すぎず柔らかすぎず使いやすいです。
日本クリンテック 水切り付きデッキブラシ ミニ
ヘッド部分に水切のためのワイパーを取り付けたデッキブラシです。柄の長さは90cm、ブラシ部分の幅は15cmとコンパクトなサイズとなっています。
柄の材質は鋼管となるので耐久性は高めと言えます。ブラシ毛はポリ塩化ビニルなので硬めの素材となります。そのためにタイルやコンクリートの床などでもしっかりと汚れを落とすことができます。
極上シダデッキ 木柄
ブラシ毛にパルミラファイバーと呼ばれる赤シダを使ったデッキブラシです。柄には天然木を使用し、使い勝手も良いと言えます。サイズは長さが1120mm、ブラシの幅が20mmと小さめとなります。
赤シダは繊維が太くコシが強いので、強めに擦って汚れをしっかりと落とすことができます。熱湯や薬品への耐性が高いことも特徴です。
極上シダデッキ 木柄の口コミ評判
タイル面等を磨くときの柄の部分のしなりは良く、ブラシ全体がしっかりとした作りになっています。ごしごしと思うままに磨きこむことができます。
ベランダの掃除に重宝してます!使いやすいです!掃除頑張ります!
テラモト デッキブラシ スペア 9840g
ブラシ部分は再生樹脂であるポリエステル製のデッキブラシです。柄はスチールと一部クロームメッキ加工を施し、ブラシ頭は天然木となっています。
ポリエステルの毛はコンクリートやタイルのしつこい汚れをしっかりと落とすことができます。耐摩耗性も高いので強く擦ることもできますし、酸に強いのも特徴です。重量は695gと軽量なので扱いやすいのも特徴です。
タカショー シダデッキブラシ角なし
柄の部分は強度の高い天然竹、ブラシの毛はシダとなるデッキブラシです。長さは114cm、重量は499gとコンパクトなサイズなので使い勝手が良いものと言えます。
お湯や洗剤との相性が良いので、施設のお風呂場や給湯室などの掃除に最適です。天然素材なので床面などを傷付けにくいのも特徴となります。コンクリートや石畳みの掃除でも優しく汚れを落とせるので便利です。
山崎産業 清掃用品 デッキブラシ PET-180
柄がスチールなので軽く、また丈夫で長持ちするのが特徴です。ブラシの毛はナイロンよりも硬性が高いPETなので、コシの強さでしっかりと汚れを落とします。
ブラシの毛は先が広がる台形となるために、隅のゴミも掻き出すことができます。柄の長さは120cm、重量は413gと軽量なので長時間の使用でも負担をかけずに使用することが可能です。
山崎産業 清掃用品 デッキブラシ PET-180の口コミ評判
しつこいフローリングの汚れも、水や洗剤などをスプレイヤーで吹き付けてからこのデッキブラシでこするといとも容易にあっという間に落ちてしまう。
ベランダ用に購入。普通に使えています。ブラシの材質も適度の硬さで床に傷を付ける心配もなさそうです。
アズマ 『タイルやコンクリート掃除に』 縦横デッキブラシ HW287
ヘッドの向きを縦にも横にも変えることができるデッキブラシです。そのためにヘッドを縦にすることで掃除をしにくいすき間や溝といった部分も簡単に綺麗にできます。
ブラシ毛はポリエステルですが、硬さの違う2種類の毛を植毛することで使い勝手を向上させています。柄はスチール製なので軽く丈夫でしっかりとしています。ヘッド部分は外せるので細かな部分も簡単に掃除できます。
アズマ 『タイルやコンクリート掃除に』 縦横デッキブラシ HW287の口コミ評判
思った通り、場所によってヘッドの向きを変えることで今までよりも効率的に掃除ができました。また細かいところは柄を外してブラシのみでも使えるのはポイント高いです。
ブラシの方向は縦・横自在に変えられるので排水管付近の溝の部分、床の大きな部分と用途により清掃方法が変えられる点が良い。
デッキブラシの効果的な使い方
デッキブラシは使い方によって色んな汚れを落とせるようになります。使い方を間違えると、床材などを傷つけることにもなるので、正しい方法を知っておいた方が良いでしょう。
また使い終わったデッキブラシも、どのように保管しておけば良いのかを知っておきましょう。保管方法を間違えると、すぐに傷んでしまいます。そこで使い方と保管の方法についてご紹介します。
泥や排気ガスによる汚れはアルカリ性洗剤で
庭や駐車場では、泥や排気ガスなどによる汚れがこびりついています。このような汚れはアルカリ性洗剤を使うと落とせます。アルカリ性の溶剤に強いデッキブラシを使うことが大事です。
玄関のタイルは水をまいてから
玄関のタイルはザラザラしていますし、雑巾などではうまく掃除できません。そこで軽く水をまいて、デッキブラシで擦り落とします。
ベランダの掃除のポイント
ベランダの場合、あまり水を流せない場合があります。その場合、直接水をまくのではなく、重曹をかけてデッキブラシで擦り、軽く水で流す程度に済ませると良いでしょう。
お風呂場の汚れは酸性洗剤を
水垢は酸性洗剤で落とすことができます。デッキブラシも酸性溶剤に強いものを選ぶことになります。また湿気がこもる場所なので、デッキブラシのヘッドは木製よりも樹脂製のものが向いています。これはカビの発生を防ぐためでもあります。
デッキブラシはヘッドを上にして保管すること
使用したデッキブラシは、ヘッドを上にして乾燥させるように立てかけて保管します。これは毛にクセがつかないようにするためです。またヘッドが木製の場合、下に向けておくとカビが発生することがあります。
まとめ
デッキブラシは毛の素材によって硬さや薬品への耐性が異なることが分かります。そして使用する場所に応じて、毛の素材を選ぶことも大切です。
サイズも色々とあるので、主にどのような場所でどんな汚れを落とすのかを考えた上で選ぶことになります。
サイズや毛の素材で最適なものを選べば掃除も楽に行えますし、腰への負担も少なくなります。