DIYを楽しんでいる人は、どんどん取り組むものも大掛かりになってくるでしょう。そうすると作業中に出たごみの量も多く、大量の木くずなどのごみに悩まされることもあるのではないでしょうか。こういったごみは普通の掃除機では集めることが難しいんですよね。
そんなときに便利なのがDIY用集塵機です。DIY用集塵機とは、簡単に言うと業務用やプロ用、工業用の大容量かつパワフルな掃除機のことです。
本格的なDIYを趣味にしている人なら必須アイテムのDIY用集塵機。「DIY用集塵機」という名前で販売されているわけではないので、どういったものを選べばいいかわからないという人もいるでしょう。
そこでここでは、DIY用集塵機の選び方やおすすめの商品をその詳細とともに、ご説明していきます。DIY用集塵機についてよくわからない人も、どの商品にすれば良いか悩んでいる人も必見の内容です。
DIY用集塵機の選び方
前述のとおり、DIY用集塵機とは大容量でパワフルな掃除機のことです。しかし、普通の掃除機ではありませんから、本格的なDIYをしている人がDIYで出たごみを掃除するための集塵機は、しっかりとした性能のものを選ばなければなりません。
DIYで出たごみを集めるのに適した集塵機を選ぶためには、どのようなポイントをチェックするべきなのでしょうか。ここでは、DIY用集塵機を選ぶときのポイントについてご説明していきます。
吸引力で決める
DIYで出たごみを集めるということで、やはり吸引力は非常に重要なポイントとなります。吸引力が足りていなければ、DIY作業で出たごみをしっかり掃除することが難しくなります。
この吸引力は吸引仕事率と言われ、Wという単位で表されているので、集塵機の仕様の部分でチェックをしてください。この力が高ければ高いほど、吸引力があるということになります。
特に床に落ちた作業くずを集塵機で掃除するという場合は、この吸引力が高いものを選ぶようにしましょう。ちなみにDIY用集塵機で吸引力が高いものというと、300W前後のものになります。
DIY用集塵機の中には、電動工具に接続して使うタイプのものもあります。このタイプのものなら、高い吸引力は重視しなくてもいいでしょう。なぜなら、ホース自体が電動工具につながっているため、吸引力が弱めでもきちんとごみを集める力があるからです。
DIY用集塵機には、吸引力を調節できるものもあります。用途によって使い分けたかったり、騒音を抑えたい場合などを考えて吸引力を調節できるものだとベストです。
集塵容量で選ぶ
DIYをするときには、たくさんの切り屑が出てしまいます。それを考えると、集塵容量が大きいモデルがおすすめです。DIYの種類によっては、本当にたくさんのごみが出てしまうでしょうから、そういった大掛かりなDIYをするという人は、特に集塵容量の大きめのモデルを選びましょう。
DIY用集塵機の集塵容量は10L以上というのが普通ですが、家庭用掃除機だと1.5Lというのが標準サイズなので、10Lを多すぎると感じるひともいるかもしれません。しかし、意外とDIYをしていると、10Lでも足りなくなることがあります。
もちろん作業内容によっても異なりますが、加工をするときにたくさんごみが出るという人は、集塵容量を必ずチェックするようにしましょう。
濡れた場所に使う可能性があるなら乾湿両用タイプを
DIY用集塵機には、「乾湿両用」と呼ばれるタイプのものがあります。これは文字どおり乾いた場所でも濡れた場所でも使えるという意味になります。
普通の掃除機では濡れたごみや液体を吸い取ることはできませんが、乾湿両用タイプのDIY用集塵機ではそういった湿気をおびたごみや液体も吸い込むことができるのです。
DIY作業でごみが濡れてしまう可能性がある場合や、液体をこぼしたりする可能性がある場合には、この乾湿両用タイプを選んでおけば、ごみが乾くのを待ったり、液体をふき取ったりする必要なく、さっと掃除が可能です。
乾湿両用タイプでない場合、濡れたごみを吸い取ると集塵機の故障の原因になります。少しでも、濡れたごみを吸い取る可能性があるなら、乾湿両用タイプにしておいた方が安全です。
一緒に使用する電動工具と互換性があるか
DIY用集塵機には連動用コンセントと言って、コンセントを電動工具のプラグにに取り付けて使えるタイプのものもあります。
そもそも大掛かりな電動工具を使うようなDIYをしない人には、よく意味がわからないかもしれませんが、こうした集塵機は電動工具につなぐと、電動工具自体の電源が入った時に連動して動き出します。
これは、常に作業中に作業くずが出てしまうような作業のときに便利です。この機能を使うことによって、常に作業くずが吸い取られていくため、作業くずを吸い込んでしまうリスクが低下しますし、その後の後片付けも楽チンです。
ですから電動工具と集塵機を連動させて使いたいという場合は、すでに持っている電動工具と購入を考えている集塵機に互換性があるかどうかを確認しましょう。
基本的に同じメーカーのものなら使えるので、使っている電動工具と同じメーカーの集塵機から選ぶことをおすすめします。
付属パーツの種類もチェック
DIY用集塵機に接続できる付属パーツもチェックしてみましょう。
集塵機のホースには細いタイプと太いタイプがあります。これは作業ごみの大きさによって選ぶのがおすすめです。さまざまなサイズのホースが使えるようなアダプタがある場合もあるので、用途によって使い分けるときには、ホースとアダプタが付属していたり、別売りで準備されているかを確認してください。
また掃除用アタッチメントというパーツもあります。これは、掃除機のような使い方で集塵機を使いたい時にとても便利な付属パーツです。これがあると、集塵機を普通の掃除機としても使えるので便利でしょう。
自分の用途に合ったパーツが販売されているかどうかもチェックして、集塵機を選びましょう。
DIY用集塵機人気おすすめ商品TOP10
DIY用集塵機の選び方がわかっても、これまで集塵機を購入したことがないという人は、どれを選べばいいかなかなか掴めないのではないでしょうか。
そこでDIY用として使われている集塵機の中で、おすすめの人気商品をランキング形式で10商品ご紹介します。それぞれの商品の詳細も一緒にご説明していくので、この中から自分に最適な集塵機を探してみてください。
すでに工具を持っているという人は、連動させる可能性があるなら工具のメーカーを再チェックしてから、この商品紹介を見ることをおすすめします。
乾湿両用掃除機 バキュームクリーナー MPV-301 (容量30L/コード10m+ホース2mのロング仕様)
ミナトワークスの乾湿両用タイプのDIY用集塵機です。乾湿両用なので、湿気のあるごみを吸引する可能性のある人向け。30Lと容量が大きいのでたくさんごみが出る人でも安心して使えます。コードが10m、ホースが2mと長いので、電源プラグから作業場が少し遠くても使えます。
ジャバラホースや延長ノズル、先端ノズル2種類なども付属しています。なによりも、集めたごみを簡単に捨てられる仕様であることが嬉しいポイントでしょう。
マキタ 集じん機(粉じん用) 100L 411(P)
DIY用集塵機を多く製造しているマキタの集塵機です。集塵容量は100Lと大きめサイズ。外構工事などにも使えるほどの性能をもったプロ仕様の集塵機です。
集塵容量が大きめであることや、外構工事にも使えるほどの性能であることを考えると、木工がメインになるDIYにはあまり向いていないかもしれませんが、コンクリートなどまで使うような大掛かりなDIYをするという人なら、この集塵機にして間違いないでしょう。
マキタ 集じん機 乾湿両用 AC100V M442
すっきりとしたデザインのマキタのDIY用集塵機です。集塵容量は8Lと少し小ぶりですが、コンパクトなサイズなので集塵機と掃除機を兼用したい人や、趣味の範囲でのDIYをする人向きの商品です。
コンパクトながら乾湿両用ですから、液体や湿気のあるごみもしっかり吸い取ってくれます。ちなみに吸水量は6Lなので、こちらに関しては十分な容量でしょう。吸引力もしっかりしていて、小型ながら集塵機として優秀なアイテムです。
マキタ 充電式小型集じん機 18V (本体のみ/バッテリー・充電器別売) VC350DZ
マキタの充電式DIY集塵機です。充電式ということで、コンセントを繋がなくていいのでどこにでも運んで使うことができます。ただし、集塵容量は3Lととても小さいため、大掛かりなDIYには向いていません。
吸引仕事率は2段階調整式。強だと50、弱だと15ですが、趣味程度のDIYで木くずなどを吸い取りたいなら、十分なパワーです。充電式だという点と軽作業向きだという点を考慮すれば、用途が合う人にはこれしかないというほどの便利な商品です。
日動 業務用掃除機 乾湿両用 30L ステンレス バキュームクリーナー NVC-30L-S
日動の乾湿両用タイプのDIY集塵機です。オレンジカラーが明るく、集塵機としてはかなりおしゃれな部類ではないでしょうか。乾湿両用な点も嬉しいポイントです。
集塵容量は30L、吸水容量は11.7LとDIY用集塵機としては十分な容量を兼ねそろえています。吸込仕事率は177Wと標準的なレベルになっていますが、DIY用としてはこちらも十分な性能です。
掃除機のように使えるように先端ノズルがついているほか、床用ブラシ・絨毯用ブラシもついていて、DIY用集塵機としてだけではなく掃除機としてもとても便利な商品でしょう。
日立工機 電動工具用集じん機 集じん容量8L 吸水容量6L 電動工具接続可 乾湿両用 RP80YB
日立工機のDIY用集塵機です。こちらはマキタ製の電動工具用接続アダプタが付属しており、電動工具に接続して使えるようになっているので、電動工具をお持ちの方に特におすすめです。
容量は8Lと大きいとは言えないものの、小型で軽量なため持ち運びが簡単になっています。乾湿両用タイプでもあるので、吸い取るごみを選びません。電動工具に接続しないときには、普通の掃除機としても使用可能で、そのための付属品も色々とついてきます。
容量よりも利便性やコンパクト性を求める人は、こちらの集塵機を購入するといいでしょう。
リョービ(RYOBI) 集じん機 VC-1150 683402A
リョービのDIY用集塵機です。コンパクトながら集塵容量15Lと大容量を実現しています。乾湿両用タイプで、吸水容量は12Lとなっています。吸込仕事率は280Wと高めで、パワフルな集塵機です。吸引力が必要なごみの出るDIYをする人にとくにおすすめです。
床用ブラシなど床掃除をするための付属品がついています。DIY用としても普通の掃除用としても使え、コンパクトなため、DIYをするご家庭なら掃除機はこれ1台でもいいかもしれません。
Panasonic(パナソニック) 工事用充電パワークリーナー EZ3743
パナソニックのDIY用充電型集塵機です。持ち運ぶことを考えて作られていて、非常にコンパクトなため容量が180mLととても小さめにはなっているのですが、工事用として作られているためしっかりDIYで出たくずを吸い取ります。
大きなごみは出ないものの、粉状のごみがたくさん出るようなDIYをする人や、DIYをはじめたばかりの人ならこれで十分かもしれません。また、金属切粉を吸い取ることもできるので、金属を切ることがある人にもおすすめします。
BOSCH(ボッシュ) マルチクリーナー GAS10
とても珍しいブルーとブラックのツートーンカラーがおしゃれな、ボッシュのDIY集塵機です。乾湿両用タイプですから、乾いたごみでも湿気をおびたごみでも、液体でも吸い込むことができます。容量は一般ごみなら10L、液体なら8Lと集塵機としては標準サイズです。
6.0kgとDIY集塵機としては軽量でコンパクトにできているので、とても使いやすい集塵機です。一般家庭用のポリ袋が使える点もポイントでしょう。専用の吸塵袋を使う必要はありません。そのため、ごみを捨てるのがとても簡単です。
ホースアダプターを使えば、電動工具との接続も可能。さまざまな機能があるにも関わらず、お求め安い値段であることも人気の理由でしょう。
リョービ(RYOBI) 集じん機 VC-1100 683400A
リョービのDIY用集塵機です。集塵機の中ではとても安価なので、はじめての集塵機としては購入しやすいのではないでしょうか。安価にも関わらず乾湿両用タイプで、電動工具との接続も可能、付属品も色々とついてくるDIY用集塵機として必要な機能はしっかり揃っています。
集塵容量は乾燥したごみの場合は15L、液体の場合は12Lで、吸込仕事率は160WとDIY用集塵機としては標準的なものになっています。スクエアボディでコンパクトなのも魅力的。
すべてにおいて標準的な装備・機能を備えているため、趣味程度のDIYをする方には、大変おすすめな集塵機です。
DIY用集塵機の効果的な使い方
DIYと言っても、さまざまな種類のものがありますし、そのDIYの内容によって集塵機の使い方も違ってくるでしょう。ここでは、DIY集塵機について基本的な使い方や、少しプロ向けの使い方、注意点などをご説明していきます。
DIY用集塵機をまだ持っていないという人は、ぜひ参考にしてみてください。
DIY用集塵機はこんなごみを集めるのに効果的
厳密には「DIY用」とう集塵機があるわけではなく、業務用や工業用の集塵機がDIYにも使えるということなので、DIY用集塵機は普通の掃除機では吸えないような作業ごみを集めることができます。
DIY用という視点でいうと、たとえば、木材を切ったり削ったりするときに出てくる木くず、電動工具や木工機を使って材料加工をするときに出る粉塵や切り屑を集めるのに便利です。
乾湿両用の集塵機が多いことからもわかるとおり、濡れた場所や湿ったごみを吸い取ることもできるのですが、これは業務用クリーナーとしても使える機能でもあります。
DIYという観点から言うと、屋外で作業中に雨で濡れてしまったものや、誤って水をごみの上にこぼしてしまったときなどに便利です。こういったごみは、その液体こと吸い取ることができるというのもDIY用集塵機の特徴でしょう。
DIYというところからは外れてしまいますが、DIY用集塵機は建設現場や外構工事などにも使われている機種もあります。木工くずや金属くず、さらには外壁から出た石のくずまで掃除ができるのがDIY用集塵機のパワーです。そのため、そうした工事の業務用としても使われるのです。
ただし機種によっては掃除ができない作業ごみもあります。そのため、自分が行うDIYの内容に合わせた集塵機を購入しなければ、集塵機を有効に使うことができないでしょう。集塵機を購入するときには、その集塵機が何用なのかチェックするのが必要です。
DIY用集塵機は普通の掃除機としても使える
付属品や別売りのアタッチメントをつける必要があることもありますが、DIY用集塵機の多くは家庭用の掃除機としても使えます。プロのクリーナーの掃除機としても使われることのある集塵機ですから、掃除機としての機能も兼ねそろえているのです。
特にコンパクトサイズで軽量なもので、DIY用集塵機として屋内で使っているものなら、家庭内の掃除機として兼用してもいいのではないでしょうか。ただし、コンパクトサイズとは言っても普通の掃除機よりは大きいサイズになりますから、お家が狭いという場合にはあまり向いていないかもしれません。
何個も掃除機のようなものを家においておきたくないという場合は、DIY用集塵機を家庭用掃除機を兼用させることを考えてみてもいいでしょう。乾湿両用タイプなら、家の中でバケツをひっくり返してしまったというような時でも使えるので、大変便利です。
本格的なDIYをするなら集塵機は必須
これから本格的なDIYをしようと思っている人の中には、集塵機ではなく普通の掃除機で十分だと思っている人もいるかもしれません。本当にごくちょっとしたDIYならそれでもいいかもしれませんが、本格的なDIYをするなら、DIY用集塵機は必要です。
木工細工や金属加工をする場合、どうしても切り屑が出てしまいます。また、そういった作業で出る粉塵は、少量なら問題なくても大量に吸い込んでしまうと体に悪影響もあります。
特に電動工具を使って作業をするような人は、常に粉塵を吸い込めるように電動工具に接続可能な集塵機は必須でしょう。
またそうではない人も、出た粉塵や切り屑などはこまめに集塵機を使って掃除をしなければなりません。これを普通の掃除機でやってしまうと、容量が足りませんし、掃除機が壊れてしまいます。
家庭用掃除機は家庭内のほこりやごみを集めるための機械であって、木工細工や金属加工用ではないということを覚えておいてください。安価なタイプの集塵機もありますから、これからDIYをするという人はまずはそういうタイプの集塵機でDIYをはじめてみましょう。
まとめ
今までDIY用に集塵機を買ったことがないという人でも、ここまでご説明してきた内容や商品紹介から、大体どんな集塵機を購入すればよいか見えてきたのではないでしょうか。
DIYをするなら必須なDIY用集塵機も、意外と色々なメーカーから出ていて、種類も豊富です。性能のランクが違う商品や、用途の違う商品を取り揃えているメーカーもありますから、色々と見比べて自分に合った集塵機を探してみてください。