食生活の変化から味噌離れが進んだと言われてきましたが、昨今の発酵食品ブームにより伝統食品のみその魅力が広く認識されるようになりました。そんな味噌の中でも赤みそは栄養価も非常に高く、コクのある味わいと風味が特徴で味噌汁をはじめ様々な料理に欠かせない伝統的な食材です。
味噌汁を作るにあたっても濃い色合いから塩分も濃いイメージを持たれがちな赤味噌ですが、製造方法や使用される原材料によって味わいが全く異なり、強い塩分を感じるよりも甘さやまろやかな旨みを感じられるものなどもたくさんあります。
そこで、本ページでは赤味噌を選ぶときに参考にしたい様々な情報をお届けしたいと思います。
赤味噌の選び方
コクと深い味わいが魅力の赤みそを選ぶときのポイントをご紹介します。
見直される味噌の様々な効果効能
日本人の食生活が変化したことで、みそ汁離れも進んだ時期がありました。しかし現在味噌などの発酵食品の魅力が再認識され広く知られるようになったことで、味噌の持つ体への様々な効果効能も注目されるようになりました。
まず味噌の主原料の大豆に含まれる食物繊維やレシチン、サポニンなどにはコレステロールを低下させ血管を柔らかく保ち動脈硬化を防ぐ効果があると言われています。また、抗酸化作用により体内の脂質の酸化を予防し、老化の防止効果も期待されています。
そして大豆に含まれる有効成分が胃がんや肝臓がんなどのがん予防に効果的だという研究結果が示されています。さらにメラニン合成を抑制する作用があるとされることからシミそばかすの原因を抑え、美肌効果も期待されています。
使われている原料による違い
味噌は使用されている原料によって大きく米味噌と麦味噌、そして豆味噌の3種類に分けられ、さらにこれらの材料を混合した調合味噌とに分類されます。米みそと言うのは大豆に米麹を加えて醸造されたもののことで、コクと甘みを感じられる仕上がりになります。
麦みそは大豆に麦麹を加えて作られるものです。米みそ同様に甘さを感じさせる味わいが特徴ですが、さっぱりした味わいが好みの人には特におすすめです。大豆味噌は大豆だけを主原料として使用した味噌がこれにあたります。
特に赤みその中でも人気が高いのが辛口で濃厚なコクを感じさせる八丁味噌です。八丁味噌は大豆と塩、麹だけを使用して長期間熟成させることで濃厚なコクを持つ赤みそに仕上げられたものです。調合味噌は原料を合わせて作る事で、素材の持つクセなどがマイルドになり始めて使う人にも使い易い味わいなのが特徴です。
つぶ味噌とこし味噌
味噌を作る際に原料の大豆や麹などをつぶして作るものがほとんどですが、味噌の中にはあえて大豆などの原料の粒をそのまま残した粒味噌や半粒と呼ばれるものがあります。味噌の食感を存分に楽しみたいなら粒味噌がおすすめです。
赤みその調合味噌の場合、赤味噌独特の風味や味わいをマイルドに仕上げ、料理にも溶けやすいように丁寧に擦ってなめらかな状態に仕上げられているものが多いようです。こし味噌はお味噌汁に使用してもすぐに溶かすことができ、まろやかな味わいを感じられるのが特徴です。粒の感じられる状態の味噌か、なめらかな口当たりの溶けやすいこし味噌かは、食感の好みや使う料理に合わせて選ぶのがおすすめです。
毎日の食事に便利に使うならだし入りも便利
赤みそなどの市販されているみその中にはあらかじめカツオや昆布などのだしとなる原料が配合されただし入り味噌があります。丁寧にだしをとった所に無添加の味噌を溶きのばして作る味噌汁は極上の味わいが楽しめるのですが、毎日の食事作りにはかなりの手間も時間もかかるものです。
そんな忙しい現代人に人気なのがだし入りやアミノ酸などが配合された調味料入りの味噌です。だしの効いた味噌汁が短時間で簡単にできる便利さは確かに魅力的だといえます。
ただし手軽に使えて使い勝手が良いだし入り味噌ですが、味噌が持つ本来のうまみや味わいは少なくなってしまうのも確かです。
中でも産地にこだわったシンプルな作り方をする赤みそは無添加にこだわった製造のものの多く、赤みその味わいを存分に楽しむにはだし入りではないものの方が適しています。目的や使いたい料理に合わせて使い分けるという方法がおすすめだといえます。
味噌汁の具材に合わせて選ぶ
味噌汁は日本人の食卓に欠かすことのできない料理ですが、味噌が日本各地にその土地独自の味のものがあるようにみそ汁の具にもその土地ならではの魅力が詰まったものがたくさんあります。
味噌の中でも仙台味噌などの米みその中の赤みそは、米麹の割合が少なく熟成させる期間が長期にわたり、辛みを強く感じる味わいが特徴です。独特のコクのある味と香りを持ついわゆる強い味噌なので、みそ汁に使用する時には例えばアサリやシジミなどのようにしっかりとだしの出る具材や、脂の多い豚肉を使ったトン汁など、具材も味の強いものに合うと言われています。
野菜を使った優しい味わいの味噌汁には白みその方があっさりと仕上がるように、コクのある濃い味わいのだしの出る具材には赤みその方が向いていると言われます。味噌汁以外の料理に使用する時も、青魚の味噌煮やマーボーナスなどのようなコクのある料理には赤みそがよく合います。
赤味噌人気おすすめ商品TOP10
赤みそを人気の高いものを中心にランキング形式でご紹介します。
[まるや八丁味噌] 赤だし 1kgピロー
大豆のうまみが凝縮した深いコクと風味を感じる八丁味噌に、豆味噌と米みそを合わせる事で甘みが加わった赤だし味噌です。まるで料亭で味わうようなコクのあるおいしさが楽しめます。具にはアサリやシジミ、油揚げなどが向いており、トン汁もぐっと深みのあるおいしい味わいに仕上がります。味噌汁外にもみそ煮込みうどんやサバの味噌煮などのみそを使った煮込み料理などにも幅広く使えます。業務用みそとして幅広く愛用されている赤だし味噌です。
[まるや八丁味噌] 赤だし 1kgピローの口コミ評判
美味しくて好きです。カクキューも2種類試してみたけど、やっぱり食べ慣れたまるやの方が私はいいです。でも関東だとスーパーには無いから、アマゾンで注文出来て助かってます。
[まるや八丁味噌] 日本の恵(国産赤だし)
三河産大豆を原料に使用して醸造した八丁味噌に、国産大豆と国産米で醸造した米みそを合わせて作られたた赤だし味噌です。国産原料を使用して丁寧に作られた本物の味わいを感じられます。江戸時代から続く八丁味噌作りの伝統の技と味をかたくなに守りつつ、今なお歴史を刻み続ける老舗まるやが作る赤みそは日本人のソウルフード味噌汁にはもちろん、味噌煮込み料理などにも幅広くその味をたっぷりと堪能できます。
[まるや八丁味噌] 赤だし味噌 化粧樽詰 AK-30
八丁味噌の本場愛知県で伝統的な製法により味を守り続けているみそメーカーの赤だし味噌です。熟成に際して大量の石を人の手で積み上げるという地道な作業を行う事で、旨みの凝縮したコクのある味わいの赤だし味噌が出来上がると言われています。コクと深みのある味わいが楽しめ、みそ汁のほかにもみそ味のつけだれや味噌煮など、こってりとした味付けで深いコクが求められる料理にとても向いています。2キログラムの化粧樽入りで、贈答用にもおすすめです。
赤味噌 国内産丸大豆(豆味噌) 手作り天然醸造・無添加醗酵
国産大豆と国産米を使用し、自然塩を加えて昔ながらの手作り天然醸造により2年間熟成させて作られた手作り天然醸造の赤味噌です。無添加で発酵する生きたままの生みそなので、発酵によって容器が膨らむこともあり、保存に際してはできるだけ涼しいところで保管する必要があります。三重県特産の二年熟成手作りみそは、みそ汁をはじめとして味噌だれなど様々な料理に使う事が出来ます。
まるや八丁みそ 蔵吟赤だし 赤だし 八丁味噌 500g 赤味噌 まるや八丁味噌(愛知)食品・調味料
八丁味噌のコクのある風味を生かし、米みその甘みを合わせた赤だし味噌です。赤だし味噌独特の味わいに慣れていない人でも、おいしくなじみやすいマイルドな味わいが感じられるように仕上げられています。お味噌汁や味噌煮込みなどの様々な料理に家庭で調理しやすいようにきめ細かく擦り合わせてあり、おいしく使い易く赤みそ本来の風味と甘さの調和した調合味噌です。
サンジルシ)料亭赤だし(袋) 750g
原料に粒よりの丸大豆を100%使用し、時間をかけて熟成させて出来上がった赤だしみその逸品です。赤みそと言えば料亭赤だしと言われるほど圧倒的シェアを誇るサンジルシの人気商品の赤だし味噌です。発売以来40年間人気商品だった料亭赤だし味噌を750グラムの袋入りにリニューアルした製品です。味噌汁に味噌煮込み料理にコクのある風味とうまみの凝縮した味わいが手軽に楽しめます。
サンジルシ)料亭赤だし(袋) 750gの口コミ評判
東海地方以外では、手に入りにくいですが、赤味噌ならやはりこの銘柄が一番口に合います。
カクキュー 赤出し味噌 銀カップ 500g
豆味噌や米みそなどを調合したことで八丁味噌の独特の風味とマイルドな味わいを併せ持つ赤だし味噌です。家庭で使用する時にお湯にすぐに溶きやすいようにきめ細かく擦ってあるので料理に使い易くなっています。毎日のおみそ汁にはわかめや豆腐などのオーソドックスな具に加え、シジミやアサリなどの貝類の具に合わせてもコクのある極上の味わいが楽しめます。味噌だれや煮込み料理などにもおいしく活用できます。
三葉葵赤だし 900g まるや八丁味噌 赤味噌 (愛知)食品・調味料
八丁味噌に豆味噌や米みそなどを調合した赤だし味噌です。きめ細かく仕立ててあるため、みそ汁などに使用すると、とてもなめらかでまろやかな口当たりです。赤だしのコクのある独特の風味や味わいを飲みなれない人でも飲みやすい味の仕上げになっています。味噌汁だけでなくひき肉を加えて麻婆豆腐に、冬の定番料理おでんの柚子味噌に、青魚の味噌煮など、様々な料理に大活躍します。
三葉葵赤だし 900g まるや八丁味噌 赤味噌 (愛知)食品・調味料の口コミ評判
適量のみそを入れるだけで適度な甘みのある赤だしができ、とても気に入っている。他にも、cookpad「甜麺醤いらずの美味しい回鍋肉」を参考に甜麺醤の代用として使っている。ひき肉を入れて、麻婆茄子、麻婆豆腐に、また、おでんの柚子みそにと大活躍です。ここ数年で3,4回購入しています。
赤出汁は色々ためしましたが、こちらの赤出汁が一番好きです。あじがしまってるとゆうか。嗜好の問題でしょうが、しっかり味がお好きな方にはおすすめです。
石野味噌 赤だし 500g
創業天明元年の老舗石野味噌が作る、豆味噌のしっかりとした旨みやコクのある味わいと濃厚な香りを生かした調合味噌です。仕込み蔵の隅に湧く名水を使用し、伝統の技術を近代設備に生かして作られる味噌の味わいは、みそ汁ばかりでなく様々な料理に使われる伝統食品の味噌の魅力を今日に伝える役割を担います。厳選された原材料を使用して丹念に作られた味噌の持つ深い味わいが魅力です。
石野味噌 京桜 500g
創業天明元年の京都の老舗石野味噌が謹製の米みそと豆味噌を原料に合わせて使用し、数か月寝かせる醸造方法によりつくられた京都の赤だし味噌の高級品です。赤みその持つ独特の風味とコクのある味わいに慣れない人でもおいしく飲めるよう、クセを抑えて柔らかな風味に仕立てた京風の甘口の味わいが特徴です。手軽に使える500gのパック詰め味噌です。
赤味噌の効果的な使い方
赤みその効果的な食べ方や保存方法などをご紹介します。
赤みその栄養素と食べ方
赤みそには活性酸素を取り除き腸を刺激して代謝を上げる働きを持つメラノイジンという物質が含まれています。他にも中性脂肪を減らして抗酸化作用を高めるペプチドやサポニンも豊富でアンチエイジングやダイエット効果も期待できると言われています。
血糖値の上昇を抑え代謝を上げる効果を活用するためにも、赤みそはできれば朝食で味噌汁などに活用する食べ方がおすすめです。
赤みそを使ったおすすめ料理
赤みそを使った料理は数々ありますが、なすのおいしい季節におすすめなのが赤みその味噌炒めです。水洗いして水けをふいたなすを一口大の乱切りにし、ニンジンは同じく乱切りにしてレンジで1分程度加熱しておきます。ボウルに水と砂糖、酒、赤みそ、ごま油を加えたものを味噌が溶けるまでよく混ぜ合わせておきます。
フライパンにごま油を熱してなすを入れて5分ほど炒めてからにんじんを加えて軽く炒め合わせます。ボウルに混ぜておいた調味料を加えて混ぜながら汁けがなくなるまで炒め、最後にすりごまを振り掛ければ完成です。コクのある赤味噌の味わいが存分に生かせるみそ味の炒め物です。
赤みその賞味期限と保存法
味噌は昔から日本各地でそれぞれの特徴を持つものが作られ、食卓に親しまれてきました。納豆や醤油と同じように発酵食品なので、温度の高い場所で保存すると発酵が進むため風味が変化してしまいます。
昔は各家で手作りした味噌を床下などの直射日光の当たらない涼しいところに保存することで風味の劣化を防いでいたのですが、現在の生活の中では開封した味噌はできれば冷蔵庫で保存するのが味わいが変わらないようにするためには効果的です。
常温で保存して味噌が変色しても食べる事はできますが、風味や味わいが全く変わってしまう為、現在の気密性の高い住宅ではやはり冷蔵庫での保存が適しています。冷蔵保存であれば賞味期限は1年程になりますが、常温の場合には保存環境にもよりますが2か月程度が賞味期限と言われています。
まとめ
日本人の食卓になくてはならない調味料の一つが味噌です。味噌の中でも赤みそは独特のうまみを持ち、みそ汁をはじめ様々な料理にコクと深い味わいをもたらしてくれます。昨今発酵食が注目されるようになったことで、味噌の持つ様々な効果も見直されるようになりました。
おいしくて美容にも健康にも効果が期待できる赤みその魅力を、もっと食卓に生かせるようになりたいものですね。